あるフェミニストのお話

あるところに、容姿もさることながら、
心のとても美しい女性がおりました。

とある男性はその女性をとても魅力的に感じましたが、
男性はその女性と結ばれることはありませんでした。

そしてその女性は、容姿が美しいあまりに、
判断のぶれた男性が寄ってきます。

女性はそのぶれた男性と恋に落ちてしまい、
やがて捨てられてしまいました。

女性は苦悩し、落ち込みました。

一方、結ばれなかった方の男性は、
なんとしてもその女性に立ち直ってほしい、
そう思い、彼女を支えようとします。

彼女は一時的なのかもしれませんが、
元気を取り戻すことができました。

男性は、いやらしくも「あわよくば」
なんて考えもしましたが、まもなく
「そんなことは断じて有り得ない」
という理由に基づいた結論に至りました。

でもその悲しい事実に対して、
男性は特に落ち込むことはありませんでした。

男性はこう考えています。

これは男女差別になるような考えかもしれないが、
自分は正しいと思っているから考えは決して曲げない事実。

女性は幸せにならなければならない。

そして男性はそのお手伝いをしなければならない。

いつからか、誰かがそう言っていたからか、
明確な理由は彼の記憶にはありませんが、
彼の心にはそういった一本の太い芯が通っています。

無論、彼は今日もお手伝いをしたのでした。

そして彼は遠く、暗く、寒い道のりを、
一本の暖かい飲み物を手に、
家を目指します。

暖かい飲み物が無くなるころには、
自分が歩いていたために、
自然と体が温まっています。

夜空を見上げながら、
虫や鳥の声を聴きながら、
「今日も信念貫いた」と満足げに
家路へとつきます。

そんな悲しいフェミニストのお話。

※この物語は「ふぃっクション！（唾）」です。